約 1,709,985 件
https://w.atwiki.jp/kuroneko_2ch/pages/775.html
(if・俺の妹猫がこんなに可愛いわけがない(前編)からの続きです) ☆ 「珠希ちゃーん。起きてるかー?」 まずは襖の前で呼び掛けてみるが……全く反応無し。 ……あいつらの言うとおり、こりゃ起きてるって感じじゃねえな。 仕方なく俺は襖を開き、部屋の中へと入っていった。 「……すぅ……すぅ……」 案の定、ベッドの上に丸まった毛布から、安らかな寝息をたてる女の子の頭が覗いている。 ここまで熟睡されてると、起こすのも忍びない気もしてくるが……折角の黒猫の朝飯が冷めちまうしな。 ちゃっちゃと起きてもらうとするかね。 「朝だぞー、起きろー」 「……すぅ……すぅ……」 「…………」 ……微動だにしねえ。 これは確かに手ごわいかもしれん。 よーし、一筋縄じゃいかないっていうなら―― 「おーい、珠希ちゃんー?」 ぷにぷに。 俺は珠希ちゃんの上から覆い被さるような姿勢を取り、眠れるお姫さまの頬っぺを突っついてみる。 おお、この感触。まるで猫の肉球みたいだな。 「……すぅ……んん……」 お、ちょっと眉が動いたぞ。 これなら効果ありか? 「ほら、起きろー」 ぷにぷに、ぷにぷにっ。 調子に乗って頬っぺを人差し指でぷにぷに連打。 なんかちょっと楽しくなってきたぜっ。 「……ん……にゃぁ……」 そうしているうちに、眠り姫の瞼が、うっすらと開く。 ゆらゆらと揺れる寝ぼけ眼が、俺の顔を捉えたと思うと、珠希ちゃんはいつものぽややんとした笑顔になって。 甘えるように毛布の中から両手を伸ばし―― 「……おはようございます……兄さま……♥」 寝たままの姿勢で俺の首の後ろに手を回したかと思うと、抱きつくようにその両手の輪をぐいっと引張った。 「へ? ――うおっ!?」 ぼふっ! その“思いがけない”力に、俺は無様にも布団の上に引き倒された。 あまりに予想外のことで現状を把握できない俺の倒れた体躯に、今度は珠希ちゃんが覆い被さってくる。 一瞬のうちに、その上下はさっきとはまるで逆転していた。 そして、俺の上に乗っかるその体は――俺が知っているより遥かに重く、そして反則的なほどに柔らかくて――!? 「なっ……なな……っ!?」 「……うふふ。……寝ている女の子に悪戯するなんて……お仕置きが必要、ですよ?」 先程までのぽややんとした笑顔は、その面影こそ残しているものの、妖しい魅力を湛えたものに変わっている。 すらりと伸びた両手は、背中から抱きついて俺の胸元にまで回るほど。 そして、その俺の背中に押し当てられている、薄布を数枚隔てただけの柔らかい膨らみ―― こうなれば、嫌でも分かる。 そこにあるのは、『成長した珠希ちゃん』の姿だった。 ――く、くそ。迂闊すぎだろ、俺っ! 日向がああなっていた以上、珠希ちゃんもこうなっている可能性は低くなかっただろうに。 体が毛布に隠れていたとはいえ、ここまで近付いて気付けなかったとは。 いくらこの『成長した珠希ちゃん』が、暗がりで顔だけ見れば昔と変わらないくらい童顔だったとしても、だっ! 「……どうしたんですか、兄さま? そんなに慌てて……ふふ」 今の珠希ちゃんは『おにぃちゃん』ではなく『兄さま』なのか。 その呼び方が、この珠希ちゃんの小悪魔的な魅力を一層引き立てている気もする。 ていうか、あの純真無垢な珠希ちゃんが……こ、こんなになっているなんて……! ロリコンの夢を壊してくれるなよ! ショックで鬱になったらどうすんのっ? ……お、俺は違うからね!? 「あ、慌てるに決まってるだろ! こ、こんなこと……っ」 「こんなこと、って何ですか?」 くっ、こんな時はいつもの天然口調で返しやがって! 本当に天然なのか、それともこれも小悪魔的な計算なのか。 “この世界”の珠希ちゃんのキャラが掴めない以上、今度こそは下手に動けねえ……っ! 「だ、だから……、あ、朝からふざけてたら駄目だろっ?」 「……ふふっ、先に悪戯をしたのは、兄さまのほうですよ?」 そう言われると確かにその通りなんだが……、い、いかんっ! このままじゃ完全に珠希ちゃんのペースだ。 とにかく、この状態だけでも早くなんとかしないと……! 「と、とりあえずっ……離れてくれると嬉しいんだが……っ?」 「あれ? 兄さまは、女の子に抱きつかれたほうが……嬉しい、ですよね?」 「うん、それは嬉しい……じゃなくて! あぁもうっ、とにかく起きろーーーっ!」 「きゃっ」 問答では分が悪いと悟った俺は、半ばヤケクソ気味に渾身の力を振り絞り、体を起こす。 するとその勢いで珠希ちゃんが背後に吹き飛び、仰向けに倒れてしまう。 幸いというか、ベッドの上だから怪我はしないと思うが……。 「わ、悪い……大丈夫か?」 「もう……兄さま、乱暴ですよぅ」 口を尖らせて、上体を起こす珠希ちゃん。……ほっ、どうやら平気みたいだな。 そこでようやく、俺は“今の”珠希ちゃんの全身を目の前に確認することができた。 成長したとはいえ、背丈は随分小柄だ。黒猫も小柄なほうだが、それよりもさらに小さい。 髪型は……昔とあまり変わっていないように見える。肩口に切り揃えられた、ボブカット。 ……というか、顔だけ見れば本当に昔と変わらない印象なんだよ。 ぶっちゃけ童顔なんだよ。だから分からなかったんだよ、文句あっか! まあそれよりも問題なのは――その童顔にそぐわない、たわわに実った胸の二つの果実。 はっきり言って、かなり大きい。こ、これはおそらく瀬菜クラスじゃないだろうか。 あれがついさっきまで背中に押し当てられていたかと思うと、いけない妄想が加速してしまいそうだ。 昔から、「寝る子は育つ」とは言うが……特定の部分が育ちすぎだろ! それとも、黒猫姉妹の遺伝子は、年少者ほど胸に栄養がいくようになっているのだろうか……? ってか、そうしてよくよく見ていると。 ……さっき乱暴に振り解いたせいか、パジャマの前がはだけて割とギリギリまで見えちゃってたり……!? 「たっ、珠希ちゃんっ。ま、前っ……ボタン外れてるぞっ?」 「え? ……あぁ、本当です」 特に慌てる様子もなく、おっとりした感じでボタンを留める珠希ちゃん。 ……仮にもしこれが黒猫だったら、慌てて胸を隠してうずくまるだろう。顔を真っ赤にして睨まれるかも知れん。 桐乃や、この世界の日向なら、テンパった勢いで俺を殴り倒してくる気がする。……って、今朝やられたばっかだな。 つまり、この世界の珠希ちゃんは、今まで俺の回りには居なかったタイプなわけで。 「……兄さまの、エッチ」 ほんのり頬を上気させ、拗ねるような仕草でそんなことを言う珠希ちゃんに。 ――はっきり言って、どう対処していいか分からん!? おおお、落ち着け、俺っ? ここはあれだ、まずは相手を知ることが先決だ。 偉い人は言っていた。敵を知り、己を知れば、百戦危うからず……っ! 「え、えーと。……珠希ちゃん?」 「はい?」 「いま何歳(おいくつ)でしょうか?」 何で敬語なんだよ! ああもう、セルフ突っ込みでもしてないとこの場のピンク色の空気に流されそうだ! 「14歳ですけど……それがどうかしたんですか? 兄さま」 「お前も年子かよ! 5年おきに子供を作る向こうの両親もどうかと思うが、こっちはこっちでペース速すぎだろ!」 「きゃっ? ……今……なんて?」 ぐはっ、しまったぁぁぁ! 突っ込み体質の条件反射で、つい思いっきり口に出ちまった!? さっきもそうだが、モノローグをうっかり口走る癖をなんとかしろよ、俺!! 「い、いや、何でもない。こっちの話だ」 「…………」 何事もなかったかのように流そうとするが、一方の珠希ちゃんはさっきとは打って変わって真剣な表情。 その顔のまま俺のほうへ、ずいっと身体を寄せてくる。 ベッドの上で寄り添うような格好になり、否が応にも“女の子”としての珠希ちゃんを意識してしまう。 ……こ、こうなったら早々に誤魔化してこの場を脱出するしかない……! 偉い人は言っていた。三十六計逃げるに如かず。 前言は撤回する。百戦とかいちいち戦っていられるかっ! 「……向こうとか、こっちとか……どういう意味ですか?」 「だ、だから何でもないって。えーと、その……知り合いの話、みたいな?」 我ながら下手な言い訳をする俺の双眸を、珠希ちゃんはその奥底まで見透かすように覗き込み。 「……兄さま、もしかして……此処とは違う世界の記憶があるんじゃないですか?」 「なっ――!?」 その発せられた言葉は、俺を愕然とさせるに十分なものだった。 まさか、たったこれだけのやり取りで、今の俺に秘められた真実を見抜かれた……!? 「……ど……どうして……分かった……?」 「兄さまの嘘はすぐ分かります。……この私の〝聖眼〟を以ってすれば」 「…………は?」 ……今なんか、物凄く聞き慣れた語感の台詞を聞いた気がする。 「……兄さまにもやっと、前世の記憶が甦ったんですよね?」 「 違 う わ ーーー ッ !! 」 只の邪気眼だったぁぁぁーーー!? 何だよ、この珠希ちゃんはっ!? 童顔で、巨乳で、天然で、小悪魔で、その上邪気眼だと!? 要素詰め込みすぎだろ!! 「大丈夫ですよ。最初は戸惑うかもしれませんが、すぐに真実を受け入れられますから」 「だから違うって!! ってか受け入れちゃ駄目だろ、その真実はっ!」 「いいえ、受け入れて貰わないと困るんです。……だって、兄さまは」 そう言って、とん、と珠希ちゃんはその体重をかけて俺に寄りかかる。 お互いの触れ合った部分から伝わる体温と、柔らかな感触から、思わず逃れようとした俺の体は。 ぼふっ。 いとも簡単に、珠希ちゃんによってベッドの上に押し倒される格好になってしまった。 「た……珠希……ちゃん?」 「……兄さまは……前世で、私と……“恋人同士”だったんですから」 「は、はぁ!?」 俺の胸の上の珠希ちゃんが、熱を帯びた視線で俺を見つめてくる。 当然、この状態の俺と珠希ちゃんは、再び密着した姿勢で。 圧し掛かる柔らかな膨らみの甘美な感触が、俺の理性を侵食して―― 「朝っぱらからナニやってんのあんたらはーーーッ!!」 どかっ!! 「ぐはッ!?」 怒声と共に突如現れた乱入者のフライングニードロップが、俺の脇腹に見事に突き刺さった!! 位置的に珠希ちゃんを狙ったもののようだったが、当の標的はすばやく身を起こし、しれっと攻撃を回避していたりする。 ってかどこまでスペック高いんだよ、この珠希ちゃんは……っ! 脇腹を押さえつつ起き上がる俺の目前には、腕組みをして仁王立ちする日向。 それはもう背後に燃え盛る憤怒の炎が見えるかのような勢いだ。 何だか知らないが、今度こそ絶対に、物凄く怒っているぞ!? 「い……いつまでたっても起きてこないから様子を見にくれば……、べ、ベッドの上でナニやってんのさっ!?」 「な、何って、べ、別に……」 「……はぁ……折角いいところだったのに。間が悪いですよね、お姉ちゃん」 「何も……って……、おい?」 何とかその場を取り繕おうとした俺の台詞に、やれやれといった感じの珠希ちゃんが割り込んでくる。 日向の剣幕などまるで涼風の如しだ。 「あ、あんたまさか……毎朝こうやってキョウ兄ぃをユーワクしてるんじゃないよねっ!?」 「……ふふっ。勿論、このくらい朝の挨拶みたいなものですよ?」 「ンなッ……!」 ……なん……だと……? 「……と言いたいところですけど、残念ながら今日が初めてです。 だって今日の兄さま、反応がいつもと違って何だか面白くて……うふふっ」 「いつもと違って……って……、まさかキョウ兄ぃ、珠ちゃんにまで……あ、あんなことを……っ!?」 「……あんなこと?」 「し、してないぞっ!? 今回は俺からは一切手を出していないからな!?」 頬っぺたぷにぷにはしたけど! 「……へえ……。……兄さま、お姉ちゃんには手を出したんですか?」 「んが……っ!?」 あれ、もしかして俺、墓穴掘ってる!? 「てて、手を出されたとかじゃないよ!? その、チョット弾みで……む、胸を触られたってだけで」 そこの日向はテンパってわざわざ詳細説明しなくていいから! ああ……なんか泥沼にずぶずぶと嵌っていくような気がする……! 「胸……ですか。…………あの、兄さま」 「な、なんでしょう、珠希ちゃん」 「あんな中途半端なお胸より、どうせなら私のお胸のほうがきっと気持ちいいですよ?」 「……は!?」 ななな、何言い出すんだこの子は!? 「ち、中途半端とか言うな! じ、自分の胸がチョット大きいからって……ッ!」 「大きいお胸も、小さいお胸も需要はありますけど、お姉ちゃんみたいな普通のお胸は属性として魅力に欠けるんです」 「ぞ、属性とか意味わかんないし! 胸でも何でもちょうどいいのがいいんだってばッ!」 仮にも男の俺の前でお胸お胸と連呼するなよ! 聞いてるこっちのほうが恥ずかしいわ! つーか大声でその話題は止めろ! 万が一黒猫の耳に入ったら泣いちゃうかもしれないだろ!! 「だ、大体胸が大きければ魅力があるってワケじゃないっしょ!? だってさ、あたしなんか、もうキョウ兄ぃに名前呼び捨てにされてるんだから!」 え、そこでまたその話題に戻んのっ!? 「……呼び捨て?」 「『日向』って呼んでくれたもん! あんたはまだちゃん付けでしょ! あたしのほうが一歩リードってことだよねっ!」 何だよリードって! お前らは一体何と戦っているんだ!? 「へえ……そうなんですか」 じろっ、と横目で俺を見る珠希ちゃん。 そういう目つきをすると、やっぱりあの黒猫の妹なんだと実感するほど良く似た雰囲気になる。 ぶっちゃけ怖い。呼び捨てどころか『珠希さん』と呼びたくなりそうだ。 「……でも、いいですよ、そんなことは。もう兄さまに前世の記憶が戻るのは時間の問題みたいですから」 「はぁ? ……前世?」 うん。その反応は至極当然だと、俺も思う。 日向は肩を竦め、嘲るように言った。 「また始まったよ、この邪気眼妹は。妄想するのは勝手だけど、その電波にキョウ兄ぃを巻き込むの止めてよねー?」 「……邪気眼……、……電波……?」 あれ、どこかで聞いたことがある気がするぞ、この会話。……既視感(デジャヴュ)? 「……ふふ……、言ってはいけないことを言ってしまいましたね。このびっち……っ」 「はァ? 事実でしょー?」 「ふ……ふふ……、例えお姉ちゃんでも、私のセカイを冒涜するのは許しませんよ……っ?」 「へー? 許さなかったら、どーするって?」 殊更に神経を逆撫でするような態度の日向に、珠希ちゃんの負のオーラが増大していくのが分かる。 これも、黒猫と付き合うようになってから身に付いた、俺の特殊能力の一つだ。割と役立ってます。 「お、おい日向。そのくらいに……」 「ヘーキだって。ほらほら、どーするって? 言ってみ、言ってみっ?」 「……今日こそは、本気で……〝呪い〟ます……っ」 「にゅふっ、呪いー? はいはい、どーせそんなことだと思ったよ~」 「……兄さまの目の前で、お嫁に行けない体にする〝呪い〟……ですっ!」 言うや否や、珠希ちゃんはさっきのニードロップを避けたときのような俊敏な動きで、一瞬のうちに日向に飛び掛った。 「にゃっ!? ――こ、この……ッ!」 「油断大敵ですよ? ……ふ、お姉ちゃん風情が、この私の〝零距離戦闘〟に敵うと思っているんですか――?」 「な、ナニがゼロ距離……ひゃぁんっ♥」 抵抗を試みる日向だが、何やら艶かしい声を上げた途端、みるみる力が抜けてそのまま畳の上に組み伏されてしまう。 「ちょっ……ドコ触って……ッ、あぁん♥」 「……ふふ、どうしたんですか? そんなはしたない声を出して」 「くっ……こ、このヒキョー者っ!」 「ふふふ……これは〝贖罪〟なんです。兄さまの目の前で……びっちの恥ずかしい本性を晒してあげます……っ!」 さ、流石にこれは止めたほうがいいのは分かってはいるんだが。 薄着の女の子が二人、組んず解れつで絡み合ってるわけで。 衣服がはだけて、それはもう大変なことになっていたりする。 止めに入るどころか、目のやり場にも困る状況なんだが……っ!? 「お、お前ら、おお、落ち着――」 ばんっ!! 目を覆いながらしどろもどろに仲裁に入ろうとした俺の台詞は、勢いよく開かれた襖の音に掻き消された。 突然の音に驚いたのか、組み合っていた日向と珠希ちゃんもその動きをピタリと止めている。 「…………何をやっているの、あなたたちは」 そこに立っていたのは、この場の全てを圧倒する雰囲気を纏った黒猫だった。 その威圧感に触れ、日向も珠希ちゃんも何も言わずにお互いから離れて、着衣を直しつつ正座する。 というか、俺もとりあえず並んで正座していた。 ……だってこの黒猫さん、超怖いんだもん! 「……何をやっていたのか、聞いているのよ?」 正座する俺たちを、上から見下ろす視線で睨む黒猫。 こ、怖い。マジで怖いぞ! 泣きそう! 「す、すみません、姉さま。……ちょっと悪ふざけが過ぎました」 口を開くのも憚られるような雰囲気の中、珠希ちゃんが率先して謝罪し、深々と頭を下げた。 どうやらこの小悪魔珠希ちゃんも、黒猫には相変わらず従順のようだ。 まあ、今の黒猫に逆らえるやつはこの世に存在しないと思うが……。 「……そう。……日向は?」 「あ……あたしは別に……ただキョウ兄ぃと珠ちゃんの様子を、見にきただけでさ……」 言い訳を始める日向を、黒猫がじろっ、と氷の視線で一瞥する。 日向は、びくっ、と肩を震わせて。 「ご、……ごめんなさい。あたしも……悪かった、かも」 やっぱり深く頭を下げて謝った。 「そう。……それじゃ、今度は二人とも、お互いに謝りなさい」 そう言われて、日向と珠希ちゃんはそれぞれに向き合い。 「「ごめんなさい」」 お互いに頭を下げあったのだった。 ――恐るべし、お姉ちゃんの威光。 あの状況を、ほぼ視線だけで丸く収めてしまうとは……。 「それじゃ、珠希は早く着替えてお茶の間にいらっしゃい。日向は先に戻ってご飯を装っておいて」 「……う、うん」 「……わかりました、姉さま」 黒猫の言葉に、それぞれ立ち上がる二人。そして、俺はというと。 「兄さんは、ちょっとこっちに来て頂戴」 黒猫に呼ばれて、少し離れた部屋へと連れ込まれた。 襖を閉め、二人きりになると、幾分かあの威圧感も薄らいだような気がするが……。 「一体どういうことなのか、説明して貰えるかしら?」 ……それでも、まだ少し怒っているようだった。 「どう……と聞かれても、実際のところ俺もまだよく分かっていないんだが……」 「分かる範囲でいいわ。今日の兄さん……京介がどこかおかしいのは理解しているから」 分かる範囲……か。 正直、分からないことだらけだが……う~ん、とりあえず。 「……何かあいつら、異常にブラコンのような気がするんだが……」 「そうかしら? 別に普通だと思うけれど」 「普通なの!?」 ヤバいだろ! それとも、義理の兄妹ってどこもこうなの!? ああいうのってエロゲーの中だけの話じゃないのかよ! 「それを言うなら……私を恋人にした、京介も相当のシスコンということになるわよ?」 「うっ……ぐ」 それを言われると、確かに返す言葉も無いが。 ――だが、そこでふと真面目に考えてみる。 この世界の“俺”は、シスコンの延長線として黒猫のことを好きになったのだろうか? ……いや、それは違う。違う筈だ。 何故なら、例え前の世界の記憶が無くても、俺は……この黒猫に会ったら、やっぱりこいつを好きになると思うから。 妹だろうが、義理だろうが、それこそ他人だろうが……黒猫は黒猫。世界でただ一人の、俺の恋人。 この気持ちだけは、この世界の俺も、違う世界の俺も、きっと同じ――。 「……そうか。やっとひとつだけ、分かった気がするぜ」 「どうしたのよ……急に真剣な顔になって」 「俺はどの世界でも、やっぱりお前のことが好きだ、って事」 「……っ!?」 俺にしてみれば、ようやく見つけた俺の中の只一つの真実だが。 それを聞いた黒猫は真っ赤になって俯いてしまう。 「ば、莫迦……。突然何を言うのよ……」 どうやら、俺は今、物凄く恥ずかしい台詞を口走ってしまったらしい。 思い返すと、急激に穴があったら入りたい気持ちに襲われた。 「さ、さてと。いい加減に朝飯にしようぜ。もう腹が減って死にそうだ」 相変わらずワンパターンに話を逸らしてその場を立ち去ろうとする俺の服の裾を、黒猫が摘んで引きとめる。 「……待って」 「な、……何だよ?」 振り返ると、頬を染めた黒猫が、潤んだ瞳で上目遣いに俺を見つめていた。 「……この部屋を出るためには、〝儀式〟が必要なのよ」 「ぎ……〝儀式〟?」 そう言って黒猫は、そっと瞼を閉じ、可愛らしい顎をくいっと上げる。 こ……ここ、これは……、まさか、……キスの合図!? こ、この世界の俺たちって、もしかして“そういうこと”も経験済みなの!? しまった、その辺りもしっかり聞いておくんだったっ! いや、ホントに聞いたら張り倒されそうだけど! 「い……いいのか?」 「……ん」 ここまでして貰って確認するってのも、我ながらへたれに過ぎると思うが。 よ、よし……、こうなったら俺も覚悟を決めるぞ……ッ! 黒猫の頬に手を添え、顔を近づける俺は、そっと目を閉じて―――― ☆ epilogue ☆ 「――だよ、起き……」 ……意識の遠いところから、誰かに呼ばれる声がする。 「――もう時間だよ、起きてっ、起きてってば~っ」 ……この声……日向か。もう……機嫌は、直ったのか……? 「もうルリ姉の準備できたって! 早く起きないと置いてっちゃうよー?」 準備……? ああ……そうか、朝飯……食わないとな……。 「……ふぁぁ……、……やっと朝飯か……」 深淵に沈んだ意識を引き戻し、重い瞼をゆっくりと開く。 「……あ、朝ごはん? ……高坂くん、その歳でもうボケちゃったの?」 「へ? ……あれ?」 視界に飛び込んできたのは、真新しい社宅の壁と、見慣れたちっちゃい日向ちゃんの姿。 ……おいおい……あそこまで来て結局夢オチで終わるのかよ……。 ……どうせならもうちょっと見させてほしかったぜ。凄ぇいいところだったのにな……。 「もうお昼過ぎだよ? ちょっと遅くなっちゃったけど、これからみんなでお昼食べに行くんでしょー?」 「あぁ……そうだったっけ」 「もー、まだ寝ぼけてるの? ……でもまァ、気持ちは分かるよ。夜を抱いて寝ると、なんか気持ちイイよね~?」 「ん……夜?」 気付くと、俺の胸の上から艶やかな黒い毛並の猫が一匹、すとん、と床に飛び降りた。 ――そういえば。 やたらと騒々しい世界だったが、登場人物だけは今この家に居る人間と一致している中で。 こいつだけは……あっちの世界に居なかったよな。 ……もしかして……お前が“あの世界”を俺に見せてくれたのか……? その問い掛けに、夜が答える筈もなく。 ただじっと、その金色の瞳で俺のほうを見つめているだけ。 「……んなわけねぇか」 体を起こし、頭の後ろをぽりぽりと掻く。 でも、まぁ……もしそうなら。 “あいつら”に係わっちまった以上、気にはなるし、やっぱり心配だから。 何ていうか……危なっかしくて放っておけないんだよな。 今回は何もしてやれなかったけど、次はもうちょっと……何とかしてやりたいから、さ。 良かったらまた、連れてってくれよ? 何せ俺は――自他共に認める、筋金入りの『シスコン』――だからな! にゃぁん。 漆黒を纏った獣が、小さく鳴く。 それはまるで、俺の願いを了承したとでも言っているようだった。 -END?-(if・俺の妹猫がこんなに可愛いわけがない)
https://w.atwiki.jp/kuronekosoft/
黒猫ソフトウエア工房のWikiへようこそ! このサイトでは、黒猫 SQL Studio のヘルプやホームページに載っていない様々な情報を取り扱います。 各種データベースへの接続手順 各種データベース接続実績(投稿形式) ヘルプに載っていない隠し機能 また、ユーザー様自身で編集できるページ 雑記帳(自由編集) も用意しましたので、メモ代わりにお使いください。
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/46774.html
登録日:2020/12/21 Mon 01 30 45 更新日:2021/03/11 Thu 02 46 16 所要時間:約 5 分で読めます ▽タグ一覧 しましまとらのしまじろう しまじろう ドカペ三兄弟 ネクタイ 三兄弟 安達忍 島田敏 愛すべきバカ達 憎めない悪役 青猫 飛田展男 黒猫 黒猫三兄弟 やあやあ諸君! やあやあ諸君! やあやあ諸君! 概要 『黒猫三兄弟』とは、かつてテレビ東京系列などで放送されていたアニメ、『しましまとらのしまじろう』に登場していた黒猫をモチーフにしたキャラクター。黒猫と呼ばれているが、体色はどちらかというと青である。 第一話『しましま島の仲間たち』から登場しており、それ以降もほとんどの回に登場している準レギュラーである。 三つ子ということで、容姿は3人とも全く同じで、彼らの名前と同じネクタイの色で区別されている。 3人共イタズラ好きな性格でよくしまじろうたちにイタズラしたり、馬鹿にしたりすることが多く対立することが多い。特に初期の頃は犯罪行為並の悪さ(*1)をしていた。多分今放送したら親御さんから苦情が来る・・・ それでもしまじろうたちとは意外と仲が良く、一緒に遊んだり、時には物事を解決していくなどつかず離れずといった関係であった。 また彼らは話によっては別の姿(*2)になって登場することもあった。 2008年3月に『しましまとらのしまじろう』の終了に伴い、同時に彼らも自然消滅という形で引退した(*3)。 だが、後続番組である『はっけん たいけん だいすき! しまじろう』以降は差し替えキャラ(後述で紹介)が登場した。 容姿 青い毛並みに白い手足(口の周りと耳中も白い)。緑のワイシャツ(*4)に赤の短パンそして、茶色のブーツを履いている。ワイシャツには前述の通り、名前と同じ柄をしたネクタイをかけている。 ブーツの下は基本素足(蒸れて臭くなるぞ…)だったが、後期になってからは白い靴下を履いている回も増えた。 メンバー ドット CV:島田敏 黒猫三兄弟の長男でピンクの生地に白いドット柄のネクタイが特徴。一人称は「オレ」もしくは「オレ様」。 ガキ大将的な性格でいつもペイズリーとからくさを振り回すことが多いるが、意外と弟思いな性格である。トマトと高い所が苦手(*5)。 彼らは基本的には3人で登場することが多いが、ドットだけは単独で登場する回も多かった。 「行くぞ!弟たちよ!!!」 からくさ CV:飛田展男 黒猫三兄弟の次男で薄いオレンジの生地に濃いオレンジのからくさ柄のネクタイが特徴。一人称は「ボク」。 イタズラ好きな性格は兄譲りだが、三兄弟の中では一番優しい性格。また、中期以降は敬語を使って話すことも多くなった。 性格が性格なだけに三兄弟の中では一番被害にあっている。 しまじろうの妹であるはなのような妹を欲しがっていたことも。 「うわ~~ん!あんちゃんもペイズリーもどっか行っちゃったよぉ! わぁ~~ん!」 ペイズリー CV:安達忍 三兄弟の三男で水色の生地に黄色のペイズリー柄のネクタイが特徴。一人称は「オイラ」。 三兄弟の中では意外としっかりとした性格。だが、その反面ややずるがしこい一面も。その性格もあって、ドットとはケンカすることが多い。 初期・中期の頃はみみりんに好意を抱いている描写もあったが、後期になるとその描写も薄れてきた。 「兄ちゃんが一番はずれみたいな顔してるくせに!」 差し替えキャラたち 黒猫三兄弟自体はしましまとらのしまじろう以降は登場しなくなったが、それ以降も彼らをオマージュした三兄弟キャラクターは登場している。 以降の三兄弟キャラクターを紹介する。(CV、性格は同じなので割愛) モグラ三兄弟 長男 マルオ 次男 サンカク 三男 シカク しましまとらのしまじろうの後続番組である『はっけん たいけん だいすき! しまじろう』の第89話に登場した。モグラの三兄弟(*6)。 『はっけん たいけん だいすき! しまじろう』ではこの回のみの登場だったが、後の後続番組である『しまじろう ヘソカ』からは準レギュラーに昇格した。 だが登場回数はあまりなく僅かで登場しなくなり、ヘソカ最終回(*7)にも登場しなかった。 ハニー三兄弟(*8) 長男 赤ハニー 次男 黄ハニー 三男 緑ハニー ヘソカの後続番組である『しまじろうのわお!』の第123話に登場したハチの三兄弟。 とある事情で虫の姿になってしまったしまじろうたち(*9)と出会い、同じ蜂の姿になっているしまじろうに対しては仲間だと思い良好な態度で接してきたが、それ以外の3人に対してはぞんざいな態度をとり、追い返そうとした。 この回以降もしまじろうたちが虫になる回でたびたび登場するが、なぜかいつも初対面という設定になっている。 まぁしまじろうのわお!自体矛盾している設定が多いが… ドリル三兄弟 長男 ドリル 次男 カナヅチ 三男 ペンチ 2018年3月に公開された『映画しまじろう まほうのしまのだいぼうけん』の悪役として登場したおそらくオオカミの三兄弟。 黒猫三兄弟やモグラ三兄弟とは違って彼らはパーソナルカラーだけでなく、毛色と目つき(*10)も3人ともバラバラである。 魔法が使いたいがために、ヒロインである『アウラ』から花のステッキを奪おうとした。ものを奪う、悪戯をする、などとどちらかというと初期の頃の黒猫三兄弟を彷彿させるキャラであった。 余談 黒猫三兄弟の声を演じている島田敏氏、安達忍氏、飛田展男氏は3人共ガンダムの登場人物を演じた経験がある。 島田氏…パプテマス・シロッコ 安達氏…ケーラ・スゥ 飛田氏…カミーユ・ビダン ちなみにシロッコは劇中でカミーユとの激戦の末、彼によって倒されている。 つまりこちらの世界でドットはからくさによって倒されたのだ。 ドットェ… 「あ~弟たちよ!あんちゃんの代わりに追記・修正頼むぞ! んじゃ!!」 「あ!ずるいよ兄ちゃん!先に帰るなんて! う~ん…からくさ兄ちゃん後お願いね。」 「あ~ん!待ってよペイズリー!………はぁ~…やっぱりボクって悲劇の主人公……。」 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 実はこどもちゃれんじでは影も形もないキャラ -- 名無しさん (2020-12-21 06 42 56) マックス「!?」 -- 名無しさん (2020-12-21 10 14 13) 項目名に(しましまとらのしましまじろう)と付けた方がいいんじゃないかな? -- 名無しさん (2020-12-21 13 11 54) 言われてみればシロッコとカミーユが長年一緒に共演してたわけか。全く気づかなかった -- 名無しさん (2020-12-21 16 21 03) この3兄弟が消えてからしまじろうのアニメは一気につまらなくなった -- 名無しさん (2020-12-21 21 07 26) 歌詞を全載せするのはよくないよあんちゃん -- 名無しさん (2020-12-21 21 32 21) 名前が全員模様なのは何か意味があったんだろうか -- 名無しさん (2020-12-21 23 21 01) 小さい頃に見てたけど、悪さしてようがしてなかろうが登場した途端気分が下がった記憶がある。 -- 名無しさん (2020-12-21 23 33 05) ドット…からくさ…ペイズリー…メエメエ博士…らむりん…君たちの居なくなったしまじろうアニメはすっかりガランとしちゃったよ… -- 名無しさん (2020-12-22 11 45 58) 小学生くらいの頃しまじろう達のモチーフは干支だと思っていたので、悪役が猫の兄弟なのは「干支になり損なった動物」だからだと認識していた -- 名無しさん (2020-12-22 12 04 57) 本人たちが三つ子って明言したの? -- マーシャ (2020-12-22 20 01 24) とりっぴー(の父親が)作った飛行機がよく飛んだから頭を下げてサイズとか調べて自分で作っていたな -- 名無しさん (2020-12-22 20 03 07) サタラクラとブレドランとコチャ。 -- 名無しさん (2020-12-22 22 05 31) 悪ガキだったのは初回ぐらいで後はだいたい時折しまじろう達と喧嘩するけど基本は仲良しってイメージだった -- 名無しさん (2020-12-23 21 12 27) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/inoue03/pages/43.html
「武具レベル上書きのルール」 一つ、アイテムボックスの武具を材料に、装備している武具のレベルを上書きする事が出来る。 一つ、上書きを行うと材料の武具は永遠に失われる。 一つ、武具の性能は材料と装備武具のレベルの差の分だけ上がる。 一つ、装備の元の性能は試行結果に一切影響しない。 一つ、それにはエーテルを消費する。レベルの高いものほど、その必要量は大きくなる。 まとめると・・・ 武具のレベルをそのまま引き継ぐことができる。 素材にした武具は消える。 作成費用はレベル×10EBかかる。
https://w.atwiki.jp/kuroneko_2ch/pages/950.html
kirino_kousaka アイドルサバイバル、ワンパンでアイドルを倒せなかったときのイラつきは異常J(°∧°キ)し kirino_kousaka あたしの顔文字を作ってくれた人がいたのでぱくってみたJ(°∧°キ)し kirino_kousaka あ、こんばんわ (RT @GWD_EXP きりりんが怒っているように見えるんですけど(^^;) kirino_kousaka 一巻の表紙と比べてみてJ(°∧°キ)し (RT @zinchikumuguy ちょwきりりんもしかしてきらりん推しですか!?) kirino_kousaka きりりんぱわー☆ (RT @buruponn 沙織ってこんなかんじ? J(し´@ω@J)し) kirino_kousaka いいね kirino_kousaka グラビティデイズ、なんかクリアしたっぽい。色々あかされてない謎とかあるけど、これで終わりなのかな? (RT @angels_index ダウンロードコンテンツがあるのと、続編、、?) kirino_kousaka 超面白かったから、早く続きがやりたい>グラビティデイズ (RT @Uncient てか、ダークソウルどうなったのー?クリアしたー?買おうと思うんだけどオススメー?) kirino_kousaka いちおう黒猫に助けてもらいながらラスボスまでは行ったよ。難しいから気をつけてね。 kirino_kousaka 竜狩りオーンスタイン&処刑者スモウとかいうボスに心を折られかけた思い出>ダークソウル kirino_kousaka R琴歌+SRあずき+SR響(+にすんのムリ)R杏+SR美世+ ←ってのが予定してた最終フロントメンバーだったんだけど、美世ちゃんとウェディングやよいちゃん入れ替えてもいい気がしてきた。特技強いし。 kuroneko_daten こんばんは kuroneko_daten 誰かさんがゲームの話ばかりしているから、今夜は私が宣伝を務めましょう。 kuroneko_daten “週刊 俺の妹P続”の第8回が更新されているわ。 http //t.co/uwzEKkdR kuroneko_daten 今回は製作スタッフによる座談会がメインよ。麻奈実ルートのプレイ動画も公開されているわ。 kuroneko_daten ……なかなか力が入ってるようね。我が下僕どもはもう予約してくれたかしら? (RT @ko_ko_cha 黒猫的にはやっぱり特装版がオススメなの?) kuroneko_daten 好きな方でいいと思うわ。 kirino_kousaka 宣伝乙、来んの遅いよ。 kuroneko_daten ……あなたが全然関係のない話ばかりしているからでしょうJ(°∧°キ)し kuroneko_daten ツイートするタイミングがつかめなかったのよ。 kuroneko_daten で……私の顔文字はないのかしらJ(°∧°キ)し kirino_kousaka ないよ!>J(°∧°キ)し (RT @ken9021 やっつけ黒猫→ ЩT_T.И もみあげとジト目と口と泣きぼくろと見て下さい。Tは泣いてるんじゃないよっJ(゜∧゜キ)し) kirino_kousaka いまんところコレがベストかも kirino_kousaka T_T.川 ←これでどうよ。
https://w.atwiki.jp/ppolice00/pages/28.html
参加職員 反田千代 御巫彩 苑外一葉 黒鉄檻子 嘉木翠 桜巳記 七氏小五郎 五十嵐明日香 武藤みずき 碇秋人 春日井悠子 草綿鏡 犬山城 多々良このみ
https://w.atwiki.jp/gana_a/pages/504.html
▼▼▼▼▼最下文に、コピー&ペースト用 テキストがあります。▼▼▼▼▼ 売り手情報 投稿 販売者 売り品補正 取引希望品 備考 取引 取引日 取引相手 更新日 xx/xx 売り手A S H F M I Q X A 合成 ■■SEED相当の交渉 情報元:??編集:管理人 成立:未 --- --- xx/xx 買い手情報 投稿 購入者 取引希望品 取引品の補正 備考 取引 取引日 取引相手 更新日 xx/xx 買い手A ■■SEED相当の交渉 取引に装備含まず補正不要な品S H F M I Q X A 合成 情報元:??編集:管理人 成立:未 --- --- xx/xx ▼▼▼▼▼最下文に、コピー&ペースト用 テキストがあります。▼▼▼▼▼ コピー&ペースト用 売り手情報:商品がSEEDのみで買えないVer 投稿 販売者 売り品補正 取引希望品 備考 取引 取引日 取引相手 更新日 xx/xx 売り手A S H F M I Q X A 合成 ■■SEED相当の交渉 情報元:??編集:管理人 成立:未 --- --- xx/xx コピー&ペースト用 買い手情報:商品がSEEDのみで買えないVer 投稿 購入者 取引希望品 取引品の補正 備考 取引 取引日 取引相手 更新日 xx/xx 買い手A ■■SEED相当の交渉 取引に装備含まず補正不要な品S H F M I Q X A 合成 情報元:??編集:管理人 成立:未 --- --- xx/xx
https://w.atwiki.jp/aminekaba/pages/14.html
コックリさんのコックリさんによる コックリさんの為の、超虚脱系ゆるふわコメディー。 たまにシリアスな話(初期には人情ものとかがあった)をはさむが、巻を重ねていくごとに 不条理ギャグやネタが多い傾向にある。 「繰繰れ!コックリさん」とは、スクウェア・エニックス社刊「月刊ガンガンJOKER」にて連載中の、遠藤ミドリによる漫画。 略称は『ググコク』。 2011年8月号より連載開始。単行本は現在1〜10巻、および公式ガイド(5.5巻)(8.5巻)発売中。 「月刊ガンガンJOKER」の創刊1周年を記念して行われた読者投票で勝者を決める「第3回J1グランプリ」にてWEB予選、本誌決戦を勝ち抜き連載を開始した。 「月刊ガンガンJOKER」2011年5月号(WEB予選では2011年2月)に読み切り「繰繰れ!コックリさん」が掲載された。 アニメ化しており、2014年10月からAT-Xおよびテレビ東京系列全6局で放送した。 製作はトムス・エンタテインメント。 当店 繰繰れ! コックリさん抱き枕カバーはオーダー製作しております。 これはアニメ抱き枕カバー通販店「PILLOWYA専門販売店」の自信作です。追加料金がございません。 繰繰れ!コックリさん コックリさん等身抱き枕カバー エロアニメ抱き枕カバー 女性向け オーダーメイド 当商品は原作をできるだけ忠実に再現できるように細部までこだわり設計、丁寧に作成しました! 産地より海外直属工場直送にてお届けいたします。 安心な品質保証、格安の値段、抜群なデザインできっとお客様に満足していただけると思います。 関連サイト:https //jp.pinterest.com/pillowya/
https://w.atwiki.jp/kuroneko-wizwiz/
このwikiは株式会社コロプラが提供するクイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズの非公式wikiです。 イベント情報 イベント名 開催時刻 終了時刻 報酬内容 EVANGELION Defenders 天使と呼ばれる破壊者 2015年2月23日16 00 2015年3月7日15 59 選ばれし少年と黒猫のウィズ 2015年2月13日16 00 2015年3月7日15 59 白猫の仲間と冒険にゃ! 2015年2月10日16 00 2015年3月3日15 59 ねこまつりカフェにいくにゃ! 2015年2月10日16 00 2015年3月3日15 59 SAILORMOON 2匹の黒猫 2015年2月7日16 00 2015年2月28日15 59 クロム・マグナⅣ 片恋☆ラプソディ 2015年1月31日20 00 2015年2月21日15 59 ガチャ情報 ガチャ名 開催時刻 終了時刻 ガチャ内容 ヱヴァンゲリヲン新劇場版コラボガチャ 2015年2月13日16 00 2015年3月7日15 59 白猫コラボ限定精霊 2015年2月10日16 00 2015年2月28日15 59 GPミカンGPカムイGPハルカGPガーネットGPアンナGPミラ
https://w.atwiki.jp/rm96/pages/19.html
ちょっと待ってよ! なんでそーなるの!? 『ペット大集合! ポチたまはこの後すぐ!』って、一緒にやったよ。 Mステのライブの衣装でも、そんなコスプレさせられたし。 それに、美貴もそーなった…。 けど、だからって… だからってさぁ! 何で梨華ちゃんに耳としっぽがついてんのよー! ■ ■ 何か触ったんだよね。 梨華ちゃんのほっそい腰に手を回して抱き寄せようとしたら…。 そしたら…すすっと絡んできて、『なぁにぃ?』って。なんかね、先の方(?)がくすぐるように手を撫でるの。 明日はオフ。だから今日は美貴のお家で甘い時間をすごしていたわけで…。 今梨華ちゃんは…っていうと、美貴を抱いて幸せそうに夢の中。 やわらかい胸の奥から聞こえる鼓動も穏やかで…。さっきまでの激しさがウソのよう。 あー、何がとか聞かないように。 でもね、すっごい愛されてるって感じるんだよねー。だから美貴もがんばっちゃうんだけどねって… ちょっと! 何言わせんのよー! って、美貴、一人で何やってんだろ…。 それはさておいて、これってさぁ… 相変わらず美貴の手の甲をくすぐるそれをぱっと捕まえると、名残惜しいけど、ちょっとだけ体を起こして、そーっと強く握らないように手に触れる毛並みに逆らって撫でてみた。 「ん…」 かすれた声を零して梨華ちゃんが美貴に擦り寄るように身をよじらせる。 思わず手が止まった。 手の中にある長いそれは、ぴたっと美貴の腕に沿うようにくっついて『ダメ』ってたしなめる。 ドキッ! ちょっとまって…。し…心臓に甘ーい痛みが…。 とにかく、そんなお願いを無視して手を進めると、膨らんだのパジャマのお尻に突き当たった。 はぁ…。 がっくし。そう。そうなのね…。 ということは…。 腕枕してくれてた梨華ちゃんの左腕をどかして、代わりに美貴が梨華ちゃんの頭の下に腕を通して胸に抱きかかえる。 それは近づくとすぐに美貴の目に飛び込んできた。薄暗がりの中でもはっきりとわかる三角がぴょこんと二つ。 ついでにと、そっと髪を撫でながらその三角の付け根の後ろを軽くくすぐってみると、 「う…ん…」 美貴の腕の中で梨華ちゃんがふ…と息をついて胸に顔を押し付ける。 うわー! ちょっとぉ! なによー! エロいよーっ! どうしよー! って、マジでどうしよ。 っていうか、とりあえず起こさないとね…。 ごそごそと布団を上げてベッドサイドの灯りをつけると、腕の中には黒いネコ耳としっぽを美貴の腕に絡めた梨華ちゃん。 思わずため息。 『…美貴ちゃん、反則だよ…』 言われた意味がよーくわかった。 「梨華ちゃん…それ反則…」 眺めること早10分。 げんじつとーひチックに思い返してもう一つため息。 とりあえず起き上がった美貴が、梨華ちゃんに膝枕をしてあげてつつ頭を撫でて途方にくれていると、小さくうめく声がした。 「みきちゃん?」 梨華ちゃんが目をこすりながら不思議そうに見上げてくる。 あ゛ーもうっ! そんな目で見ないでよぅ! かっ顔が…あつっ!! 「どうしたの?」 「…うん」 とりあえず理性総動員で平静を装おうと試みる。 にしても、美貴も気づかなかったから、たぶん気づいてないよねぇ…。 当の本人はというと、起きぬけでほけーっとしてるし。 「ねぇ? みきちゃん? 寝れないの?」 って言うと、両腕を伸ばしてうーっって伸びをしたから、なんとなくいたずら心でわき腹を撫でたら… 「うにゃっ」 って丸くなって、ごろんと美貴に背中を向けた。 そして、「くすぐったいよぉ」って、困ったように笑いながら上半身だけこちらに向ける。 やばっ…。まーじーでーやばい! どうしよう……。 すっっっっっっっっごく、かわいい…。 『この間はほんっとうにゴメン! 美貴が悪かった』 『ふぇ? どーゆうこと?』 『とにかくゴメン! よーくわかったから』 『だからぁ。なにが?』 『鏡…』 『鏡?』 『見てくればわかるから』 土下座しました。ハイ。 だってさ、あれはないでしょ。 破壊力抜群だって。 美貴もあーだったのかっていうのは棚に上げても、ねぇ。ものっっっっすごい危機感感じるんだもん。地球滅亡くらいなクラスの…。 「みっ…美貴ちゃーんっ!!」 ドタドタドタドタドタ…。 そうそう…。美貴もこんなだったよね、たしか…。 のーてんきにも、まさか自分がなるとはどっかで思っていなかったらしい梨華ちゃんは、 『どっ! どっ!』 『どりふのだいばくしょー?』 『違うってば!』 『どーしよ! 耳! しっぽ!』 『見ればわかるって』 『もう! なんでそんなに冷静なのー!!』 って、顔を真っ赤にして凄まじいくらいのうろたえぶり。 美貴、ちっとも冷静じゃないですよー。冷静になれるわけないじゃん。ドキドキしっぱなしだよ…。そんなフリでもしてないと……。 しかしながら、自分がなったとはいえ、こーゆーことはこれで2度目。 10分もしないうちに落ち着いた梨華ちゃん。 どーしよーって目をしてしっぽをじーっと見つめている。 本人も気にしてる色黒だからかなんだろうか、黒いしっぽと耳。でも、艶があってほんのり赤いベッドサイドの灯りを受ける黒はすごく綺麗。 本人はお気に召してないようだけど。 「せめて白はダメでもトラがよかったな…」 「いいじゃん。黒で。梨華ちゃんらしくて」 「ええーっ。でもさぁ…」 しゅんって、耳が倒れた。 けど、そんな姿もまたかわいいんだよね。理性総動員中でも自然と顔がニヤついてきそうになっちゃう。 「梨華ちゃん?」 ぽんぽんとひざを叩くと、ぴくっと耳が起き上がって、納得いかないですーって顔をしたままちょこんと向かい合うように美貴の膝の上に乗り、自然と肩には手が。 だから、自然と美貴の手も梨華ちゃんの腰に回る。 しっぽが不機嫌にゆらゆらと揺れてる。右手でそれを捕まえると優しく撫でてあげた。 「綺麗だけどなぁ。宝石みたいで…美貴は好きだよ」 「……そうかなぁ」 「そうだって。それとも、美貴の言ってること…信じられない?」 「うーうん。そんなことないよ。でもなぁ…って…」 舌ったらずな口調。ほんのりと赤く膨らんだ頬。まだちょっと拗ねてる梨華ちゃん。 「…くすぐったい…」 撫でている手の中からしっぽが逃げようとする。 「うそ」 「うそじゃないもん」 「うそだよ。…気持いいんでしょ?」 そしたら、いじわる…って呟いて耳まで真っ赤にしてうつむいた梨華ちゃん。 「すきだよ」 顔にかかった髪を掻き揚げて覗き込むと、強引に視線を絡めたまま、見とれるような黒い綺麗でしなやかなしっぽの先にキス。 そしたら、ふっ…て目を逸らされて、ぺしってしっぽの先でかるーく頬を叩かれた。 「……えっち…」 どっちがだよ…。 理性総動員しても、もう限界。 なんでかネコになってみると、なんかね、なんていうかいつも以上に甘えたくなる。それはよーっくわかる。 けど、今日の梨華ちゃんはいつもと違う。 普段も二人っきりの時は確かに甘えてくれる。でも、二人きりになると、どーしても美貴の方が甘えちゃったりするから、なんだかんだとお姉さんモード。 でも、なんか今は子猫みたいで、無邪気でなんかいじらしい。 ねぇ、どこまでが無意識なの? わざとじゃないよね…? しっぽがするりと手の中から逃げる。 空っぽになった右手を顎にやってついと顔を上げさせると、そのまま頬を包み込みこんで薄く開いている唇に、美貴を唇を近づけた。 「…ダメ」 トンと唇に触れる人差し指。 その指先をパクって口にくわえて、『なぜ』って目で問いかけても、またすっと目をそらしてうつむいて答えない。 「ねぇ?」 どうして? 開放された手でさりげなく頬に添えた美貴の手をとって指を絡める。指先が唇にかすれて触れて、きゅっと戸惑いを浮かべながら唇を結んだ。 悩ましげな表情に押し流されていく理性。 腰に回してる左手であやすように背中を撫でると切なげにこぼれるため息。戸惑う瞳は潤んでいて、そこにはちょっといじわるく笑ってる美貴。 かわされて、じらされて、惑わされて…。 でも、振り回されるのも悪くない。 すーっと、ずっとそれまで肩に置かれてた左手が滑り降りて腕をやんわりと掴む。 背中を撫でる手を止めると、膝の上から降りて、ちょっと横にずれて足だけを膝に乗せたままもたれかかって、右肩にちょこんと頭を預けきた。 「梨華ちゃん?」 ちょっと睨むように見上げてくるその目がなんだかいじらしくかわいくもあり、妖しげに誘っているようでもあり…。 「なぁに?」 「みきちゃん…ずるいよ…。今日はいじわるだよ…」 「そうかな?」 そうだよ。だって、あなたが悪いんだよ? 「あんまりかわいいから、ついついいじめたくなっちゃうんだよねぇ」 「えー。いつもいじめてるのに?」 んーまぁ。たしかに、梨華ちゃんはツッコミどころ満載だからね。だけどさ…。 「いつもいじめてるっけ? 二人でいるときはむしろ梨華ちゃんにいじめられてるほーが…って、いゃひゃいっへ」 むにってほっぺをつねられた。あーあー。耳まで赤くするんなら言わなきゃいいのに。 梨華ちゃんはほっぺから手を放すと、ふーっとため息をついた。 「…先回り…しないで…」 「んー? なんのこと?」 「とぼけちゃってぇ…」 「その言葉、梨華ちゃんにそのまんま返してあげる」 「えー…」って、まだ何か言いたげに唇が開いている。 美貴に思いっきり体重を預けて不安そうに見上げる梨華ちゃんのネコ耳の後ろを撫でると、 「…ん」 くすぐったいよぉ…って、目を細めて小さく肩をすくめた。 そのまま髪を梳くように撫でながら、指を下に下に滑らせていく。 「美貴ちゃん!?」 しっぽがぺしぺしと腕を叩く。 背骨の上をたどってしっぽのせいで膨らんだパジャマのズボンの中に手を滑り込ませると、しっぽの付け根を軽く引っかくようにくすぐった。 「やぁっ…!」 ぴんとしっぽと背中を逸らして掠れた声と吐息が耳にかかり、ぎゅっと腕を掴む手に力がこもる。 目の前が体を走る甘い痛みと弾ける鼓動にくらくらとゆがんでくる。 梨華ちゃんはもたれかかっていた体を起こして、ガツンと一言。 「…エロ大臣」 エ…エロ大臣って… 「ひどっ。なにそれ。梨華ちゃんに言われたくないよ」 「だってぇ…。さっきからさぁ…」 って、ごにょごにょと口ごもり、ズボンの中に入ったままの手首を掴む。 「でも…とりあえず、しっぽ…ちょっと窮屈」 「あぁ、そういえばすっかり忘れた。でもいいじゃん。どーせ結局は脱ぐ…って…いっいひゃいって!」 今度は両手で頬を思いっきりひっぱられた。 「痛いって。梨華ちゃん」 「だってぇ…」 あーわかったから。だから、そんないじけたような目で見ないで。押し倒しちゃいそーだから。 「はいはい。わかったから」 梨華ちゃんもちゃんと穴開けてくれたしね。ハサミを取りにいくのも面倒だったから、というか、この空気を壊すのはイヤなので、足を膝の上から下ろして横座りしてもらうと、梨華ちゃんを思い切り抱き寄せて胸に顔をうずめさせた。 「美貴ちゃん??」 「ちょっとまってて」 とりあえず、パジャマのズボンを少し下ろして、上着のすそを捲り上げる。 そして何気に改めて再認識。 この姿勢、ひっじょぉーにエロいです…。 しっぽの上辺りを少しだけ裂いて穴を開けてあげると、『美貴ちゃん、なんかとってもワイルド』ってお言葉の後に、 「ありがと」 だって。 ごそごそとパジャマのズボンを脱ぎ捨てると、またコテンともたれかかってくる。 上着のすそから伸びる褐色の細い綺麗な足。 いつの間にか指を絡めて繋いでる手。 髪を撫でている指先にうっとりと幸せそうに目を細めて…。 ここまで我慢してる美貴が正直エライなと褒めてあげられるくらい、いつもより200%(当社比)セクシーな梨華ちゃん。 なるほど、あのときの梨華ちゃんの気持ちがよくわかる。 やだなぁ。誰にも見せたくない。今の梨華ちゃん。 明日はお仕事。 何せ美貴にはライバルが多い。こんな梨華ちゃん見ちゃったら…いったいどうなることか…。 はぁっとため息が一つ。あの時してくれたように後ろからだっこした。 「どーしたの? 怖い顔して」 「うん。明日…いくのやだなぁ…って思って」 「どうして?」 「だって、今の梨華ちゃん、見せたくないもん」 肩口に顔をうずめて強く抱きしめる。 「今の梨華ちゃん、存在が反則だから、なんか怖い…。どうにかされちゃうんじゃないかって…」 すると、ふわっと頭に梨華ちゃんの手。ゆっくりとなだめるようにあやすように髪を撫でて…。 「気持ちはすごいよくわかるよ。でも、そういうわけにはいかないじゃない。それに、美貴ちゃん、何事もなかったわけだし」 いや。あった。 「ミケティって飯田さんに言われた」 しまった、って…一瞬そーゆー顔をして、ぴたっと手が止まった。 「ヤグチさんに爆笑されたし」 しかも涙流して…。 「辻ちゃんと加護ちゃんとヨシコには『エロい』って言われたし。安倍さんにしっぽおもちゃにされたし」 絵里ちゃんが引いてましてたよ…安倍さん。 「しげさんがうらやましそうに見てるし、田中ちゃんは動揺するし…。コンちゃんなんか、目…きらきらしてたもん」 愛ちゃんだけがある意味いつもどおりのリアクションだったわけで。 「そういえば、ガキさんは第一発見者だったよね」 「うん。まこっちゃんの鼻血…」 驚きから我に帰った愛ちゃんがティッシュをつめてかいがいしく世話を焼いていた様子が思い返される。 「でも、それはあくまでも美貴だったからなわけで…」 言葉を濁した意味を察したらしく、梨華ちゃんがちょっと唇を尖らせる。 「梨華ちゃんだとシャレじゃすまないよ」 美少女大好きな飯田さんは間違いなく視姦してくるだろうし、ヤグチさんは困ったように笑いながらたぶん真っ赤になって『梨華ちゃん、えっちだー』ってうろたえるだろうし。つじちゃんとカゴちゃんもさすがに真っ赤になって軽くひくだろうな…たぶん。 「美貴ちゃん…。考えすぎ」 「え!?」 呆れ顔の梨華ちゃん。どうやら全部口に出てしまってたみたい。 「だって…。心配なんだもん」 「紺野が目をきらきらさてよーと、しげさんがうらやましがって田中ちゃんが動揺しても、高橋が凍りついてもガキさんがそれをほほえましく見てても…ね」 「うん…でも…」 「ね、たとえよっすぃとマコトが鼻血を出しても」 って言うと、顔だけ美貴に向けて鼻先にチュって…。 「梨華は、美貴ちゃんのもの」 ふつーなら、キショーイってなるところだけど、もう、わけわかんない! かっ…体が…熱い…。 梨華ちゃんはそんな美貴を見てくすくす笑ってる。 あぁーーーっ! もぉーーーーーーーっ! 「やっぱりダメ。梨華ちゃんはお留守番」 「えーっ! なんでーっ!」 「なんでって、ねぇ!」 「怒んないでよ。何でダメなのよぉ」 「だから言ったじゃん!」 「わかんないよ!」 「あーもーーっ!」 「もう! 耳元で怒鳴らないでよぉっ!」 むーって上目遣いでにらみつけてくるんだけど、明らかに誘ってるようにしか思えなくなってくる…。 「みんなを悩殺してどーすんのよ。それは美貴だけにして」 「へ?」 「気が気じゃないんだから…。心臓に悪いよ」 そしたらくすぐったそうに笑った。 「やきもちやいてくれるんだ。うれしい」 こんなやりとり、そういえば美貴の時もしたなーって、なんとなく思い出した。 「よかった。じゃあさ、美貴ちゃん?」 「何?」 「私のこと、守ってくれるよね?」 ちょこんって首を傾げて、すがるような目を向ける。 「当たり前でしょ」 「だったらさ…」 うつむくと繋いでいた手を離して、うにうにと手のひらをもんだり、指先でくすぐったりしながらいじり始める。 「お留守番はやだにゃ~。たいくつなんだもん」 こーなるだろうなって、わかってた。美貴もやりましたから。でも、あーノックアウト。そんな感じ。 「美貴ちゃんと一緒にお出かけしたいな?」 「お仕事ね」 つっこまれてむっと、また唇を尖らせる。 「りーかちゃん。お芝居したって無駄だよ」 「気づいてたの?」 「そりゃそうでしょ。美貴も同じこと梨華ちゃんにしたもん」 あーそっかぁって、ちょっと拗ねる梨華ちゃんに、 「けど、すっごいかわいかったよ」 って、耳元で囁いてすばやく頬にキスをした。 ぱって目を見開いてきょとんとしていた梨華ちゃんの顔がすーっと赤くなっていく。ぐしゃぐしゃと頭を撫でると、体ごとこちらに向けさせた。 そして、真正面からまっすぐに目を見つめて言う。 「わかった。一緒に行こう。ちゃーんと守ってあげるから」 「うん」って、とろけそうな満面の笑顔でうなずく梨華ちゃん。 「だって、梨華ちゃんは美貴のものだもん。誰にも指一本触れさせないから」 「ほんとに?」 「ほんと。じゃないと、美貴がどーにかなりそうだもん」 梨華ちゃんの手がすうっと美貴の首に絡みつくように回る。 「でも、嫉妬に狂う美貴ちゃんも見てみたいかも」 ちょっと! 怖いこと言わないでよ! 「あー。そんな意地悪なこと言うんだ」 「なによぉ。美貴ちゃんだって言ったもん」 確かに言ったけどさぁ…。 「愛されてるって感じ、しない?」 「そんなことないよ。じゅーぶん、愛されてるって思ってるよ」 おでこをこつんって美貴のおでこにくっつけて甘く甘く囁く。 そっと頬を両手で包み込んだ。 「じゃあ、足りない?」 「…うん」 「欲張り」 そして、唇にキス。 「美貴も足りない。梨華ちゃんの全部がほしい」 親指でそっと薄く開いたままの唇をなぞる。 何もかもをあげる。すべてを感じて… 噛み付くようなキスをして、荒々しく押し倒す。 背中に回された腕が切なげに美貴の体を締め付けて、全身をめぐる甘い痛み。 じらされていた分の熱を吐き出すように、体に触れる指先に熱がこもる。 あらわにした胸元に口付けを一つ。 零れ落ちる吐息と掠れた声。 きっと満たされない。だからすべてをあげる。だから全部をちょうだい。 それでもたぶん満たされない。 だけど止まらない。だから愛したい。 もう、どうなってもいいや。 ■ ■ 結局、梨華ちゃんも元には戻らず、そのまま仕事に行くことに…。 で、まぁ、予想通りだったわけで。 飯田さんはじーっと梨華ちゃんを見つめたまま動かない。交信してるのかなとも思ったんだけど、なんかよく見ると視線がこう、たてによこにななめにと…。 矢口さんは来た早々、梨華ちゃんを見て真っ赤になって、 「梨華ちゃん、それ…やばいって! マジで」 と、10分の間で23回。 辻ちゃんと加護ちゃんは飯田さんの後ろに隠れて赤くなってる。まぁ、それはそれでかわいいよね。 「いーなー。いしかわさん」 「「さっ…さゆ!?」」 横の方から聞こえたしげさんと動揺する田中ちゃんと絵里ちゃんの会話は、たぶん、気のせい。うん。美貴は何も聞いてない 。 しっぽにじゃれ付こうとしている安倍さんを目でけん制したら、なぜかガキさんが怯えた顔したし。 コンちゃんのキラキラしたまなざしと、落ちるんじゃないかってくらいに目を見開いてワンダーランドに飛んでった愛ちゃん。 意外だったのはヨシコ。鼻血は出さなかったものの、鼻の下がずーっと伸びっぱなしでニヤニヤが止まらないといった感じ。肩をもまれてるときの一徹さんよりやばい表情。 そして、それは起こった。 「あーっ! おっ…おがわー!」 ヤグチさんの絶叫に全員の目が一点に。 そこには鼻血を出してへにゃっと倒れたまこっちゃんが…。 「あーあ…。悩殺しちゃったみたいだね」 「うん。でも、ここまで予想通りだと…」 苦笑いする梨華ちゃん。 我に帰った愛ちゃんがまこっちゃんの頭を膝の上に乗せて、ティッシュを両方の鼻に詰めたままの頭をよしよしと撫でてる。 あれじゃあさぁ、鼻血止まんないと思うけど…。 「梨華ちゃーん! おまえエロすぎ!」 「真里ちゃん、ひどーい!」 「だってほんとのことじゃんかぁ!」 「えー。そんなこと言ったってぇ」 梨華ちゃんのマユゲがハの字になってくる。 「あー。ほんとはヤグチさんだって、メロメロなんじゃないんですか?」 美貴からの反撃にヤグチさんが耳まで真っ赤になる。 「梨華ちゃんは美貴のものですから。手、出さないでくださいね」 梨華ちゃんを後ろから抱きしめて、とどめにウインク一つ。完璧です。 「んだょ、梨華ちゃんニヤニヤしすぎだぞ!」 だって。 梨華ちゃんは小さくありがとって。 遠くから『そこーラブラブすぎてあっついんですけどー』とか、『ムスメ内禁止だぞー』とか聞こえてくるけど、気にしなーい! で、その次の日、美貴の時もそうだったけど、元に戻った。 どうして戻ったか? ダーメ。教えないよー。それは、ナイショ! (2004.1.13)